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第2節 浦項スティーラーズ 対 川崎フロンターレ


(韓国:浦項スティールヤード)

初日:お金がおろせない!!

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第1節 川崎フロンターレ-天津泰達

第2節 浦項スティーラーズ-川崎フロンターレ
初日
お金がおろせない
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浦項対川崎フロンターレ
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第4節 
川崎フロンターレ-
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第5節 
天津泰達-川崎フロンターレ

第6節 
川崎フロンターレ-
浦項スティーラーズ

準々決勝第一戦 
川崎フロンターレ-
名古屋グランパス

準々決勝第二戦 
名古屋グランパス-川崎フロンターレ


 3年連続の韓国渡航である。ACLは一昨年の全南ドラゴンズ戦以来でわくわくする。やっぱり当事者として行く遠征はただの海外旅行よりもずっと楽しい。一昨年は1000ウォン=135円だったが、今回は1000ウォン=72円。つまりほぼ半額。これは安い。もっとも為替の影響なんてそれなりの金額を出さなければ意味がない。たとえば200万ウォンのパソコンを買う、というのなら去年は27万円、今年は14万8000円と、円高ウォン安の影響をかみしめることができる。だけど私の場合、元々総予算2万円程度なのでそんなに大はしゃぎするだけのメリットはない。むしろ私の本業の会社が円高の直撃を受けて、経営が悪化していることに影響が出ている。


 3月18日朝6時。いつものように身支度を調えて家を出る。羽田空港発9時20分のJAL8588便は9時20分発なのでそんなにあわてなくてもよいのだが、現在韓国ブームの煽りを受けて飛行機が満席になっているので早く家を出る。出国手続きに時間がかかるだろうし、オーバーブッキングで乗れないことも起こりうる。そういうリスクは避けたかった。


 朝早く家を出ることはよいことなのだが問題が一つあった。それは昨夜、お金をおろすのを忘れため、手持ちの現金があまりない、ということである。これについては韓国はATMが普及しているので現地でお金を引き出すことにした。この判断が今旅行最大の失敗につながることになる。


 羽田空港国際線ターミナルは2010年度拡張オープン前の状態であるため、仮設感丸出しで狭くて安っぽい。ここにANA、JALのソウル行き搭乗客が集結しているのでかなり厚い。拡張オープン時の予想図を見ると早く完成しないかまと思うけど、こういう旧施設からもうすぐ消える747ジャンボ機に乗るというのも貴重な経験かもしれない。幸い航空券の発券手続きも出国審査もスムーズに済み待合所に入った。


 ここで人を待ち合わせる。小泉さんというフロンターレサポーターで、縁あって一緒に搭乗することになった。私は普段、海外は一人で行くし、今回もそうだけど、一緒に応援する人がいれば、それはより楽しくなる。海外遠征は「敵」としてのおもてなしを受けるので、仲間がいた方が心強くなれるのは確かだと思う。


 午前9時20分、JAL8588便は定刻に羽田空港を離陸した。ソウル金浦空港までは2時間10分である。ソウルまでの飛行時間を考えると羽田空港のありがたさが身にしみる。これが成田発だと、羽田から成田に移動している間にソウルに着いてしまう。


 11時45分。定刻にソウル着。入国手続きを済ませて小泉さんと別れる。小泉さんは国内線に乗り換えて浦項空港に直行する。私は蔚山に行って少しうろついてから浦項に移動しようと思う。蔚山から浦項までは約50キロ。確認はしていないが両都市とも規模が大きな町なのでバスは頻発しているだろう。

 私は空港内にATMがあるのを見つけ、クレジットカードを挿入した。とりあえず10万ウォン(約7100円)を引き出そうと暗証ボタンを押し、金額ボタンを押し、現金が出てくるのを待った。

  ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ 


 現金は出てこなかった。ハングルの説明文のレシートと一緒にカードが返却された。私は一瞬状況がわからず躊躇したが、何か不手際があったのだろうともう一度やり直した。・・・が結果は同じだった。別のクレジットカードを入れても別のATMに代えても同じだった。虚しくクレジットカードが返ってくるだけだった。





お金がおろせない(´・ω・`)





 お金がおろせないとなると、現在持ってっいる現金だけで帰国までの期間を過ごさねばならない。持っているお金は


 ・日本円-6000円
 ・昨年、中東に行った時に使い残した米ドル-27ドル。
 ・昨年、韓国に行ったときに使い残した韓国ウォン-3千ウォン。


 と、全部あわせて1万円程度である。これで2泊3日をすごすのはかなりキツイ。飛行機や長距離バス、ホテルはクレジットカードが使えるからヨシとしても、タクシーや市内バス、町中の食堂は現金が必要である。滞在型の旅行ならばホテルから動かなければ良いだけなのでなんとかなるが、私は町中のアチコチを見て回るのでタクシーを頻繁に使うことになる。ここが不安になった。まあ持っていないモノは仕方がないのでこれで旅行をする。


 次の蔚山行きのアシアナ航空便は満員らしく、次は14時発の大韓航空便である。まだ2時間ある。私は空港内の食堂で昼食を取ることにした。ちょうどWBC日韓戦が始まったところで食堂にはテレビ観戦をしようとしている人たちで混んでいた。私はビビンバ定食を頼み、彼らと一緒に見た。


 ビビンバ定食は美味しかった。7000ウォン(500円)と安い割には食べ応えがあり、その点では満足だったが、試合は日本が致命的なエラーをし、一気に3点を失った。大喜びする韓国人達。私は肩身を狭くして食事をすませた。試合は一方的に韓国のモノになった。


 気を取り直して蔚山行きの搭乗手続きをし、待合室に行く。ここでもWBCである。韓国が勝っているのでみんな気分がよい。私だけ気分が悪い。あてもなく飛行機を眺めている内に搭乗開始のアナウンスが始まった。大韓航空蔚山行きはB737NG型で結構新しい。機内はビジネス客で満員になった。定刻に離陸。蔚山までは1時間の旅である。


(続く)
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