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2010年1月17日(日)

4日目:サンシーロへ

観戦記

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ボンジョルノ!イタリア
ローマの夜
2日目
フィレンツェへ
フィレンツェ探訪
3日目
セリエBの世界
(前編)
セリエBの世界
(後編)
4日目
サンシーロへ
ロナウジーニョ!ロナウジーニョ!ロナウジーニョ!
5,6日目
チャオ!イタリア

(前回からの続き)


1月17日、日曜日。雨の音で目が覚める。イタリアに来て初めての雨である。ただ、天気予報によるとミラノは曇り時々晴れとのこと。まあ今日の試合会場であるサンシーロは屋根付きなので、全く気にすることはないのだが。


 ミラノはフィレンツェから特急で2時間弱の所にある。早起きして早めについてミラノ観光でもしたかったのだが、朝食のバイキングを腹一杯食べて一服したのでホテルを出たのは8時を過ぎてしまった。まあなんというか・・・・4つ星ともなると朝食バイキングは質・量とも格段に上がるので食べるだけ食べてしまう。貧乏丸出しだが、私は旅行中の食事については「満腹でなければ空腹である」、「空腹であれば食べられるうちに食べる」というシンプルなものなので、どうしてもこうなる。


 フィレンツェからミラノへは9時発の新幹線型特急AVで行こうと思ったが、切符の発券端末を叩いていると8時35分発、急行トレノ・アッズーロ ミラノ中央駅行きが出たのでそれにする。料金が半額の27ユーロという安さも魅力の一つではあったが、ヨーロッパでも急速に姿を消しつつあるコンパートメント型客車列車に乗ってみたかった。2000年代初頭にドイツに行ったときは当たり前のように走っていたが、現在では列車を選べなければなかなか乗ることは出来なくなった。ICE、TGV、AVなど時速300キロの超特急が幅をきかせている。


 トレノ580号はフィレンツェ・サンタマリア・ノヴェラ駅に入線していて乗客がドヤドヤと乗り込んでいる。私も席を確保すべく早めに乗る。混んでいるとは思っていなかったので自由席切符にしたが、座席指定を買えば良かったなと少し後悔する。ちなみにヨーロッパの客車というのは自由席車・、指定席車両というのはない。乗客が指定席を発券すればその席が指定席となる。だから混んでいる車両に自由席切符で乗ると、指定席発券の乗客が来るたびにジプシーのように移動しなければならなくなる。私は相手そうなコンパートメントに入った。





 列車は定刻にフィレンツェを出発した。ガタン・ゴトンという揺れが心地よい。新幹線になれると不快でしかないのだが、鉄道好きにはこの音はたまらない。列車台車が一世代前なのと、水平緩衝器(ヨーダンパ)がついていないせいかもしれない。台車の構造を語り出すとボルスタアンカーとかボルスタレスとか、話が完全に鉄道オタクの世界に脱線するのでこの辺にしておく。


 私の車両は6人が向かいあわせに座るので、いやでも相手の顔を眺めながら乗ることになる。みんなニコニコする。言葉が通じないので会話ができないが、悪い気分ではない。ボローニャ、モデナ、パルマ、ピアツェンツァとサッカーチームで有名な町をすぎ、12時10分、定刻ミラノ・ツェントラーレ駅に到着。カマボコ型の大きな屋根、行き止まり式のホームに止まる客車列車は威厳があって絵になる。旅情でいえば、隣にいるAVなど比較にならない。




 現在12時30分。試合は15時キックオフでまだ時間があるが、見るところを見てさっさとスタジアムに行くことにする。せっかくのサンシーロ、試合開始時刻ギリギリに着いてももったいない。
 まずは地下鉄でドゥーモ駅へ。地上に上がるといきなりどでかい大聖堂が目の前に現れる。




 この大聖堂、当然中にも入ることが出来る。そして別料金を払えば屋根に登れるらしい。無性に入りたい、登りたい、という気持ちがわき起こる。ミラノはローマ・フィレンツェと並び世界でも有数の観光地で、ぶっちゃけサッカー観戦ついでに日帰り観光で済む町ではないのだが、時間がないのでやむを得ない、大体4泊6日の日程でローマ・フィレンツェ・ミラノを回ってこようということ自体無謀なのだ。


 大聖堂を見て、パチリと写真を撮って撤収。地下鉄に乗りサンシーロへ向かう。地下鉄の車内はミランのユニフォームを着た若者が三々五々いて、とりあえず今日は試合があることがわかる。ただ、なんというか、盛り上がりというか、サッカー熱というか、そういうものはない。これがドイツだったら観戦カードの有無にかかわらずユニを着た若者が大量に乗り込んで、高歌放吟やりたい放題蹴飛ばし放題である意味迷惑なのだが、そういう空気がない。何かこう・・・白けているのか、クールというのか、そういう日常の延長のような空気があった。なにかこう・・・アレ、アレ?_という拍子抜けのような気持ちを持ってしまう。20分ほどでロット駅に到着。ここで地上に出る。


 ロット駅からスタジアムまでは無料のシャトルバスが出ていて、それに乗ればよい。車内はあまり混んでおらず、ガラガラの状態で発車した。しばらく進むとサンシーロが見えてきた。でかい。サッカー場というよりは要塞で、ここでサッカーをやっているというのがにわかに信じられないような気がする。ホームとするミランやインテルはともかく、ここにアウェイに乗り込んでくるチームなどはこれを見ただけで萎縮してしまうかもしれない。


 バスの出口からチケットボックスまでは結構距離があり、様々な出店が出ている。昼食がまだなので適当につまんで時間を潰してチケットを買う。土産物も細々と買う。チケットは15ユーロ(2000円)から270ユーロ(3万3千円)までかなり幅があり、かなり席を細かく区分けして料金差を設けている。私は普段見ている2階席コーナーサイドを35ユーロで買ったのだが、これは失敗だった。


 スタジアムの中に入る。このスタジアム、入場してから観客席に着くまでに階段を何段も上がらなければ成らず、かなり疲れた。やっとスタンド入口につき、席を見つけて腰を下ろす。そしてピッチを見る。ピッチは予想外に遠く、はるか眼下に見える。スタンドの傾斜が急なので、8万人収容ともなると後段席はどうしても地上高が高くなってしまうのだろう。ピッチから客席までの距離もサッカー専用にしては結構ある。1階席なら近いのだろうが、2階席からだ遠い。2階席をピッチに近づけることが出来なかったのは、恐らく日照の為ではないかと思われる。ピッチ上の周囲はできるだけ広く空間を取らないと日が差し込まなくなる。高い地上高、遠いピッチ。ひょっとしたら横浜国際総合競技場の2階席から見た方がまだピッチに近いんじゃないかなと思う。2階席ですらそうなのだから、3階席ならばなおのことだろう。




 それと観客の少なさが気になる。今日の対戦相手はビリ独走中のシエナが相手で、あまり観戦意欲をわきたてる相手ではないのだが、それでもミランは現在2位である。それも首位インテルに1試合少ない状態で勝ち点6差の2位である。来週のデルビー、インテル戦に勝って、さらにもう1試合勝てば首位に並ぶ。大事な大事な試合である。それが何故来ないのか?イタリアはカルチョ・スキャンダルにまみれてファンが愛想を尽かしたと言われているが案外事実かもしれない。でもなあ・・・・


 時刻は午後2時になった。試合開始まであと1時間である。

(続く)
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