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2010年1月17日(日)


4日目:ロナウジーニョ!


ロナウジーニョ!ロナウジーニョ!

観戦記

初日
ボンジョルノ!イタリア
ローマの夜
2日目
フィレンツェへ
フィレンツェ探訪
3日目
セリエBの世界
(前編)
セリエBの世界
(後編)
4日目
サンシーロへ
ロナウジーニョ!ロナウジーニョ!ロナウジーニョ!
5,6日目
チャオ!イタリア

前回からの続き


 試合開始が近くなるとドヤドヤと観客が入ってきた。試合開始直前までガラガラ、試合開始間際に満員、試合終了直後にはもうガラガラ、というのはイングランドやスペインと同じである。やっぱり試合開始前まで外で飲んでいるのかなあ。空席の目立つスタジアムというのは決していいものではないのだが。それでも選手入場の際は派手な爆竹が鳴り響き、結構「らしい」ムードになってきた。

 スタメンの紹介が始まる。この試合の最大の見所は新加入のベッカムがどこまでできるのか、ということだろうが、私はロナウジーニョの方を楽しみにしていた。バルセロナ時代から私の好きな選手だっだが、素行の悪さが災いして追い出されてしまった。ミランに来て、最近やっと復活してきた。その調子がどこまで本物か、それが見たかった。スタメン紹介が始まる。さすがミラン、次々と知っている名前があがる。やはりサッカーの試合は選手を知っていると見ていて楽しい。ベッカムのところで大歓声が上がる。インザーギが控えなのが意外。オランダ-日本戦で活躍したフンテラールもベンチなのか・・・・。


 (↓ミランのスタメン紹介。撮影は私)





 試合開始前、ハイチ地震の犠牲者の冥福を祈り、黙祷が捧げられる。これは昨日のモデナ戦でもあったので、今節のセリエA、Bは全試合がそうなのだろう。ミラン・シエナの選手が混じり合って整列して黙祷。




 さて、試合開始。さすがにこのレベルになってくると、ちゃんと観戦記を書かなければいけないと思うので、順を追って書きます。スタメンはキーパーがジダ。ディフェンダーがアバーテ、チアゴ・シルバ、ネスタ、アントニーニの4バック。ミッドフィルダーガットゥーゾ、ピルロ、フラミニ。フォワードがベッカム、ボリエロ、ロナウジーニョの3トップ。4-3-3のフォーメーションである。控えはヤンクロフスキ、ファヴァリ、インザーギ、アビアッティ、ボネーラ、フンテラール。


 普段からJリーグを見ているものにとっては超がつくほどの攻撃的な布陣で、ぶっちゃけ、この中の誰か一人でもJのクラブに連れてくれば、そのクラブは優勝候補に成るのではないだろうか。もっとも彼らの年俸は選手一人で小規模のJのクラブ一つ分になるので当然だけど。


 試合は引いて守るシエナにミランのロナウジーニョとピルロが攻めたてる。ミランは3トップとはいうものの、ピルロとロナウジーニョの二人で試合を動かしている。ベッカムとボリエロはおとりになったり、センターにパスを出したり、そういう役目。水戸黄門で言うとロナウジーニョが黄門様でベッカムとボリエロが助さんと格さん、ピルロが弥七と言ったところか。どうでもいいけど。

 
 まあ予想通りの展開だなと思っていた前半10分、シエナのキーパーがロナウジーニョを転ばしてPK。キーパー退場。・・・・・・ロナウジーニョが決めてミラン先制。・・・・・これで試合は事実上終わってしまった。シエナは現在最下位。ミランはインテルを追って2位なので、一人少ないシエナがミランに追いつくのは無理だろう。逆なら、ミランが一人少ない状態でシエナにおいつくというなら俄然面白くは成るのだが。


 先制されたシエナはラインを上げはじめた。こうなるとまさにミランの餌食である。ただ、ミランも勝ちが見えているので決してあわてるようなことはしない。


 気になるベッカムだが、それほど良い動きをしているわけではなかった。右サイドに張り付いてパスが来たらセンターに折り返すだけで何一つトリッキーな動きをしているわけでもないし、見せ場があったわけでもなかった。ただ、そうやってセンターにボールが返ればロナウジーニョが動きやすくなり、結果、チームの動きが良くなっているのかもしれない。


 ベッカムの役目が限定されているのは仕方がないと思う。1月にレンタル移籍して即スタメン、この試合が2試合目である。選手同士の意識あわせを考えるとベッカムに連動した動きを期待するのは難しい。サイドに張ってチャンスを演出、というようにレオナルド監督から言われているのかもしれない。


 ミランは豪華メンバーだけれど、核となる選手はネスタ→ピルロ→ロナウジーニョの3人で決まっている。まあセンターなんだから当然だけど、Jリーグを見ているとディフェンダーからサイドに出し、そこから攻め上がってゴール前にクロス、というのが当たり前なので、ミッドフィルダーからセンターフォワードに直接パスが出るのを見ると、新鮮さを感じてしまう。一人一人の役割はシンプルだ。ガットゥーゾなんて守り一辺倒で上がりもしない。いまのJリーグは全員守備で全員攻撃の忙しいサッカーなので、今日の試合を見ると懐かしさを覚える。もっともこれはミランの戦術がそうだからではなく、相手がシエナで実力差があるので、急いでラインを上げることもないからだろう。


 前半28分、ボリエロがゴール前の混戦から直接ゴールをたたき込み、ミラン2点目。シエナは苦しくなった。


 ミランがどこまで点を取るのか気になったが、ミランは相変わらずラインを上げることもなく一進一退の攻防が続き2-0で前半終了。


 後半はベッカムを中盤に下げる。ベッカムのポジションは右ウィングになるが、4-4-2にすることで、中盤が厚くなり急にボールが回り始めた。ミランのポジション変更によってシエナはマンマークができなくなり、中盤が開いてしまう。こうなるとロナウジーニョのワンマンショーとなり、もう止められない。試合はエンターティメントの様相を呈してきた。


 ロナウジーニョを一人では止められないとは言っても、シエナは一人少ない中で守備を張るのだから2人を付けるわけにも行かない。ゾーンディフェンスを敷くことになるが、そうなるとロナウジーニョがどんどん裏に抜け出していく。シエナはそれも止められない。


 この試合はロナウジーニョがさらに2点を追加して4-0で終わったが、実際の決定的チャンスは10本くらい有り、その大半がロナウジーニョ一人で演出したものだった。彼を見ていて、いや彼に限った話ではないのだが、シュートコースが見えればシュートを打つというスタイルが徹底していて、外すことを全く恐れていない。実際、何本も外している。この辺が日本代表、日本のクラブ、日本人フォワードの意識と根底から異なる。こういう人たちが、例えば控えにいるインザーギやフンテラールも持っていて、出れば代わりに決めるので、チームは強いんだと思う。悔しいけれどサッカーの面白さがやはり違う。Jリーグも確かに面白いけれど、純粋にピッチを見ていて楽しむミランとは違う。何が違うのかは説明しづらいが、まあそういうことだ。


 72分、ベッカムのコーナーキックをロナウジーニョが頭で併せて3ー0。そして後半ロスタイム、ロナウジーニョは角度のないところからゴールを決めて4点目。これでハットトリックを達成した。

(↓ロナウジーニョのハットトリックの瞬間。撮影は別人)



 ロナウジーニョのハットトリック達成直後、試合は終了した。4-0という結果は、正直シエナのキーパー退場によるものが大きいと思うけど、純粋にサッカーを楽しめた。来て良かったと思う。


 帰りの混雑が気になったけど、トラムは結構な数が待機していてすぐに乗ることが出来た。地下鉄でドゥオーモ駅から中央駅に戻り、帰りのAVの予約をする。発車まで時間があるので階下のマクドナルドで夕食を取った。フィレンツェ・サンタマリア・ノヴェラ駅までは約2時間。日曜の夜のためか車両は満席で、私は大半の時間を立って過ごした。


明日はいよいよ帰国である。

(続く)
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