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第2節 川崎フロンターレ 対 北京国安


(川崎市:等々力陸上競技場)

雪の敗戦


 週間天気予報では曇りのち雨、との予報だった。会社の方には17時退社を申請し、一旦家に帰る。今年はメインスタンドSA席なので屋根がないからぬれてしまう。背広姿で試合を見るのは結構しんどいので雨具と防寒具を着込み家を出た。一旦家に帰ると、試合開始まで時間がないのでバイクで行く。雨は粉雪に変わりチラチラと視界を遮ってくる。速攻で横浜新道に入ると、かなり本降りになってきた。保土ヶ谷インターを過ぎる頃には路面も白くなってきた。やばい・・・・・。


 バイクに乗っていない人には何のことかよくわからないと思うので、少し説明しよう。バイクと雪は絶対に相容れない天敵のようなもので、これにやられるとどうしようもなくなる。理由はもちろん滑りやすいからであるが、それだけではない。


 まず視界がなくなる。悪くなる、ではなく見えなくなる。ヘルメットのシールドに雪がこびりついて前方視界がなくなる。さらに気温が低くなるのでシールドが曇り、内側が曇る。シールドを開けると雪が入ってくるのでこれも無理である。自動車にたとえると、ワイパーもかけず、デフロスターもつけず、車を運転するのと同じである。


 さらに平衡感覚がなくなってくる。雪が視野をふさぐので周りの景色が見えず、直立して運転ができない。前方の車のテールライトをみると、どう見ても傾いているように見えるが、脳がそれを認めないのでバイクを起こせない。照明灯が前を照らすと初めて我に返る。・・・まずいな。


 路面も凍ってきた。こうなるとブレーキをかけるのが難しくなる。バイクは一輪駆動なので前輪か後輪のどちらかが滑るとそのまま転倒する。バイクは高速で転ぶとライダーは簡単に死んでしまう。普段、私は死んだら死んだで仕方ないやと思っているが、今日のように「下手すれば死ぬ」という状況を目のあたりにするとさすがに怖い。


 雪はますます激しくなってくる。さてどうするか。一番良いのは観戦をあきらめて引き返すことだが、無性に悔しいのでそれは却下。私はペースを落として進むことにした。車線の一番左端をゆっくりと走る。軽自動車にも抜かれるのは正直おもしろくないが、仕方がない。第三京浜に入ると高架部で路面が凍り付いてきた。さらにペースを落として進む。気が遠くなるような思いをして川崎インターにつく。ここで降りると等々力競技場は目の前である。本当は20分前につくはずが、試合開始10分後についた。微妙に悔しい。


 試合はまだ両者無得点だった。しかし問題なのはそこではなく、あたり一面に雪で覆われたピッチである。ガラガラのスタンドとともに、なにかこう、異様な雰囲気が漂っていた。ボールが全く転がらないので止まっているボールをめがけての競争になることが多い。フロンターレはロングボールとカウンターを多用するチームなのでこういう環境は非常に弱い。20人のフィールドプレーヤーがボールを巡ってど突き合っているその様はみていて美しいものではなかった。ただ、こういう最悪な環境の中で行う試合は、みてる方としては美しいとか楽しいとか言うものではなく、とにかく勝ってほしい、点を取ってほしい、そして早く終わらせてほしいという気持ちの方が強い。


 点を取ってほしいという願いもむなしく、北京先制。しかし直後すぐに取り返す。一進一退の攻防が続き、前半終了。ため息が漏れる。ハーフタイムに入り、雪がますますひどくなる。私はメインスタンドの屋根の下に避難した。


 メインスタンド下の席は普段、フロンターレの選手・下部組織のコーチたちが座っている。しかし今日は誰もいない。これはこれでなんだかなあと思うが、誰もいないので座らせてもらう。雪はますます強くなってきた。カラーボールが必要ではないかと思う。


 後半開始。フロンターレは速攻をしかけるが、ボールが回らないので効果的な攻めに入れない。ロングをあげても結局跳ね返されてしまう。何度目かの攻撃でミスが出て速攻をしかけられ、追加点を取られた。試合は事実上、そこで終わった。とても点が取れる空気がないまま試合終了。3-1の敗戦。これで0勝2敗。後がなくなった。


 この試合、雪が降っていることを考えると川崎としてはホームアドバンテージがなかった。だから運もなかったのかもしれない。しかし、試合に取り込む姿勢や準備はやはり北京の方が良かったと思う。それは昨年度、中国チームは一つもベスト16に進めなかったことも影響しているだろう。じゃあ川崎はどうだったか。勝つ姿勢はどこまであったのだろう。けが人続出のなかではある程度仕方がないのかもしれないが、もう少し取り組みようがあったと思う。この寒い中、試合を見に来てくれたファン・サポーターはやはり勝つことを望んでいたと思う。もちろん高い目で見ればリーグ重視でいいやと思う人もいるのだろうけど。


 試合が終わって外に出る。雪はまだこんこんと降っている。私はバイクを始動し、運動公園の外に
出たが、路肩が凍り付いていたので競技場に引き返し、そこでバイクをおいて電車で帰った。翌々日、引き取りに戻ったときは完全に春の陽気だった。今日が試合だったらなあ・・・・ちょっと天気が恨めしかった。
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第2節 川崎フロンターレ 対 北京国安
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第5節 川崎フロンターレ 対 城南一和

 

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