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2012年11月11日(日) |
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三日目1:香港サッカー協会
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前回からの続き |
香港3日目。狭いベッドも、五月蠅い換気扇も、水しか出ないシャワールームもいい加減慣れてきた。人間はどんな環境におかれてもそのうち慣れるという、今後の人生において貴重な経験ができたことは有益な旅行なのかもしれない。二度とやりたいとは思わないが。
今日も甲級2試合を観戦する。本当は乙級(2部)や丙級(3部)も見たかったのだが、今回は見たいカードやスタジアムが甲級に集中しているので、乙丙級はあきらめる。また次の機会もあるだろうしね。
試合の前に香港サッカー協会を訪れてみようと思う。香港サッカー協会は競馬場の中にグラウンドを持っていて、クラブハウス内にはショップがあり、歴史的記念品が飾られていると言う話だ。これはちょっと見学したい。
朝食を食べて地下鉄に乗り、また中環で降りる。ここから境界まではトラムが出ているのだが、まあ普通に歩ける。付近は香港随一の高級ストリートで、日本でいうと有楽町から銀座にかけての通りに相当すると思う。パフェとか焼きたてパンとか適当につまみながら坂道をてくてく歩くと目指すクラブハウスに着いた。車寄せのついたエントランス。そしてガードマン付きの重厚な入り口に圧倒されてしまうが、そしらぬ顔で中に入る。
入り口から中の通路は全てカップと賞状、各年ごとの代表チームや対戦チームの写真、ユニフォームでギッシリと埋められていた。香港協会はラグビーとサッカーが同一の建物を使っているようで、両方の写真がある。それらを見ながら通路をてくてくと歩く。冷房の効いた室内が心地よい。ここは会員制のクラブを兼ねているらしく、子女達がひっきりなしに通過していく。こういう施設を自由につかえる香港の子供達がうらやましいと思うが、彼ら彼女らは全員白人である。それがどういうことなのか、少し気になる。
通路を歩いたその先はテラスだった。レストハウスがあり、飲食ができる。そしてその先にはグラウンドが広がっていた。メイン側とバック側は屋根に囲まれたイングランドスタイルのスタジアムで、椅子は全席背もたれ付きの個席である。ピッチは人工芝だがちゃんと公式戦ができるように作ってあり、私が見たときは少年ラグビーの試合をしていた。ゴール裏一辺はレストハウスに面していて、そこで飲食をしながら試合が観戦できるようになっている。これはイギリス社交界の光景そのものである。横浜山手にあるYC&ACグラウンドもこれと同じような風景だった。
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椅子に座りながら少年ラグビーの試合を見る。たぶん12歳くらいだと思うが、この辺の年代だととてつもなくうまい子と駄目駄目な子にハッキリと分かれていてある意味興味深い。日本だと実力別にクラス分けをしてしまうだろうが、こちらはごちゃ混ぜである。試合に出ている子は全員白人で西洋人なので、そういう社会階級でコミュニティを作っている結果、そうなっただけなのかもしれないが、この辺はよくわからない。
クラブハウスで早めのお昼ご飯を食べる。物価はえらく高いとはいえないが、それなりの価格である。まあ当然と言えば当然なのかもしれないけどね。だんだん自分が場違いのところにいるような気がしてきた。居心地の悪さが勝ってきたので、ピッチの写真を撮って退散する。帰り際、施設内の売店で自分へのお土産用にネクタイを一本買った。値段は20$。外に出ると相変わらず暑い。香港スタジアムで行われる今日の第一試合、南華戦が近づいてきた。 |
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(続く) |
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