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2003.07.16

2日目 1860ミュンヘン 2−4 PSVアイントホーフェン

観戦記

初日 城南一和2−1ベシタクシュ
2日目 1860ミュンヘン 2−4 PSVアイントホーフェン
3日目 ベシタクシュ 2−1 リヨン
最終日 LAギャラクシー 0-0 1860ミュンヘン
 目が覚めると10時を回っていた。頭が重く、気持ち悪い。普段、缶ビール1本で酔う男が午前2時まで飲んでホテルに帰ってからもまた飲んだのだから仕方ない。しかも渡韓初日である。腹は減っているが食欲がない。二日酔いというのは初めてなので勝手がわからぬ。とりあえずシャワーを浴びてチェックアウト。地下鉄でソウル駅を目指す。 

 ソウル駅の旅行案内所で前もってインターネット予約をしていたコリアレールパス(KRパス)を受け取る。KRパスとは韓国内の国鉄(ソウル近郊電車を除く)の全線全駅全列車に乗り降り自由という優れ物。ヨーロッパのユーレイルパスや日本のJRパスに相当する。料金は3DAYSチケットの場合47USドル。ソウル−釜山間が特急で3000円程度だから一往復すればモトは取れることになる。鉄道ファンには嬉しい。ただ韓国鉄道は普通にチケットを買ってもJRの1/3程度でバスはさらに安いのだから、このチケットがお得であるかは意見の分かれるところではある。事実、この切符の発券番号は1548。この切符が発売されてから3年ほど経つが、3年で1500枚しか発券していないというのは普及しているといえないだろう。事実この先のローカル駅などでは駅員はチケットの存在を知らなかったりして予約をするのにかなり難儀した。
 KRパスを引き換えてもらって最初の改札が始まったのでホームに下りる。ソウル11時発の特急セマウル号釜山行きは9両編成でディーゼルの煙を吐いて出発準備を整えている。釜山まで330キロメートル4時間半。ちょうど上野から仙台に行くような感覚である。車両は新幹線のグリーン車に相当し、フルリクライニングで快適。これで片道3000円程度なのだから相当に安い。韓国の大卒の初任給は16万円程度で日本よりやや安い程度であるが、生活物価が異様に安いので生活水準は日本よりいいのではないかと思う。

 携帯にしろインターネットにしろ、旧フォーマットというものがない分だけ新技術の取り込みが早い。このセマウル号にしてももうすぐ完成する韓国新幹線の開通をもって役目を終えるわけで、そうなったら所得水準も日本が追い越される日も近いかもしれぬ。

 平行して建設される新幹線を横目に南下をして4時間半、釜山に到着。5年前と比べて地下鉄は増設され駅舎は改築中で発展が著しい。せっかく釜山にきたのだから海鮮物のメッカチャガルチ市場でもいって刺身でも食いまくりたいところだが、試合開始まで時間がないのであきらめる。釜山に限らず今回の韓国行きで市内観光をする暇はない。毎日毎日場所を改めてサッカー観戦が続く。帰国してからも続く。それはさすがにどうかと自分でも
思うのだが。

 インターネットで予約してあるホテルは場所が分からないのでタクシーに乗り込み予約票(バウチャー)を見せてつれてってもらうことにする。しかしけしからぬことにタクシーの運転手はそれがどこにあるのか分からなかった。周りの運転手仲間に聞いても分からない。バウチャーには地図が記入されているのだが、インターネットの住所地図なので駅を基準に表示しているわけではなく、ホテルの周囲だけ表示してあるだけなのでチト見づら
い。私はイライラしてきた。「この地図に女子高が書かれてあるだろう、そのそばだ。とりあえず女子高までつれてってくれ」と私が言うと運転手は「お前は女子高に何しに行くのだ?」と怪訝な顔で聞き返す。「いいから連れてけ」と叫んで先に車内に乗り込んだ。

 その女子高は釜山駅から北に4キロほど言った釜田(プジョン)地区のハズレにあった。インターネットでホテルを予約すると地理が分からないのは難点である。ちょうど下校時間で学生が一斉に下校する。バックパッカー姿の日本人は見慣れないのかかなり怪しまれる。ホテルはここから道路3本隔てたところにあるはずだが・・・見つからない。いろいろ聞くが見つからない。下校途中の女子高生を捕まえて聞いてみるが、聞いたとたんに逃げ出す。高校生なら英語は分かるはずだが・・そういう理由で逃げ出したわけではないかもしれない。

 いろいろ聞きまくっても知っている人がいない。夕方とはいえ釜山の陽は高く、暑い。精神的にも体力的にもヘタッってきた。私は最後の手段に出た。大通りに出てパトカーを見つけると大きく手を振って止める。当然警官が出てくる。私は日本語で「このホテルに行きたい」と住所の書かれてあるバウチャーを見せた。
 警官は「ああ、これなら・・」と説明しようとするが私は日本語しか話さないので説明するのが面倒になったのだろう、「後ろに乗れ」とパトカーの後部座席を開けて、乗せてくれることになった。目論見どおりである。場所はそれほど離れておらず件の女子高から道路4本目の少し奥にあった。地図が間違えているのだがそのホテルを見ると確かにみんな知らないというのも理解できるような気がする。

 そのホテルはラブホテルであった。何故韓国のラブホテルがインターネットで予約できるのか理解に苦しむが、疲れていた私はどうでもよかった。ホテルの支配人にバウチャーを見せ、チェックインする。日本と悪趣味な内装のホテルとは違い、部屋は極めて普通ので清潔、快適であった。これで1泊2日、2万5千ウォンは安い。少し休みたいところだがこれからスタジアムに行く。

 スタジアムへの行きかたは日本で調査済みである。地下鉄2号線で教育大学駅下車、そこからタクシー。ここに来る途中、近くに地下鉄釜田駅があるのを見つけていたので迷うことはない。教育大学駅はこので釜田駅から4つめ。運賃は700ウォン。電車は待つほどもなくきた。車内はピースカップを身に来ようとする子供達で埋まり、この子供の集団に混じって下車する。スタジアムに行くバスもあるようだが、外国人にとって市内バスに乗るのは難易度が高いのでタクシーに乗る。大通りを真っ直ぐ走るとすぐに釜山スポーツコンプレックス(運動公園)に出る。その先に目的地の釜山アシアド主競技場が見えてきた。
 アシアド主競技場周辺ははPSVアイントホーフェンのサポでごった返していた。推定1000人以上。ここはフィリップシュタディオンかと錯覚してしまう。会場間を結ぶコンプレックスデッキではアイントフホーフェンのユニフォームの即売会をしている。韓国って何か盛り上がりがあると一気に全員同じ方を向いちゃうようなイメージがある。これ
はまあ日本もそういうところがあるけれど。アルビレックス新潟とか。

 例によってダフ屋を探す。探すといっても大抵は向こうから来る。カテゴリー1が3万ウォンが2万ウォン。1万ウォンと言うと決裂。次のダフ屋で1万5千ウォンで妥結。この辺まで来るとチケットの購入もゲームである。

 試合開始まで2時間あるが早めに入る。席はバックスタンド中央、アッパーデッキ最上段、一般のビルで言うと5階位から見下ろすような感じである。ちょうど国立競技場バックスタンド中央最上段と同じような感じだがそれよりもさらに高い。スタジアムは陸上競技場ということもありピッチが異常に遠い。平日の、しかもまだ夕方の5時程度だからスタンドは閑散としている。ゴール裏ではPSVサポーターが集まって歌を歌っている。

 大旗も5本近く出ていてそんなにオランダからサポーターが来ているのかと行って見ると全員韓国人。推定で300人位はいるだろうか、横浜FCのゴール裏より多い。皆親日的で私が通ると挨拶する。そういうものなのだろうか。
 監督はヒディング前韓国代表監督、朴智星、李栄杓(イ・ヨンピョ)が所属している。このゲームを見るとしたらPSVがメインにはなるだろう。

 アウェイ側は1860ミュンヘンでこちらもサポがいる。残念ながらドイツ人はおらず韓国人が30人ほど。この後のスタジアムでもそれぞれのチームを応援しているグループを見たが主催者の考えでグループを作っているのかもしれない。

 仕方がないが、やはり釜山で1860ミュンヘンともなると観戦もつらいものがある。去年の1860はヘスラー、マックス、そしてシューケルがいて見所充分なチームであったが、今年は20代前半の選手をそろえているので、ブンデスリーガのチームとしてはマイナーな分類に入ってしまう。アジアの選手としては中国A代表の邵佳一が契約してニュースにはなった。もっとも彼がどんな選手なのかは私も知らないけれど。

 試合開始時間にはなったが観客はそれほど増えてはいない。釜山アシアド主競技場のバックスタンドは風の通りが良く、夕暮れ時も寒い。わびしさを覚えながらキックオフ。

 試合はコンパクトに守る1860と中央から両サイドに大きく広がるPSVという布陣。例によってスタメンが誰なのか全く分からない。昨日のソウルでもそうなのだが、オーロラビジョンは90分を通してカメラ画面となりメンバーを表示しない。メインに写しているのは朴智星である。この若いフォワードは1860の裏を散々抜け、ゴールを脅かす。しかし1860も中国人MF邵佳一が中盤をうまく作っているので試合自体は見ごたえがある。

 予想以上に試合のクオリティが高い。もちろん本気でやっていないのは明白であるが、ミスが無く早い。深く考えずサッカーそのものを愉しむのはこういう展開がいい。

 朴智星は本当に化けた。意外性で言うのなら小野伸二よりも凄いかも知れない。朴は韓国内では殆ど期待されていなかった。芽が出たのは京都に入ってからである。かって対戦した選手が国際試合の中心となっているのを見ると感慨深いものがある。

 試合は前半、1860がPSVのミスから先制、そして後半は朴にボールを当ててくる。朴のシュートは恐ろしく正確で同点。スタジアムが沸く。どうでもいいが、スタジアムDJは1860とPSVで扱いが違う。1860が得点しても淡々と得点者の名前を呼ぶだけであるが、PSVが得点すると効果音つきで選手名を大きくコールする。カップ戦のはずであるが、なんか露骨で気分が悪い。

 同点に追いついたあとはPSVのラッシュ。悲しいかなこれが実力差で、チャンピオンズリーグ常連のPSVとインタートトカップ常連の1860の違いでもある。逆転された後は集中力を失い、試合終了間際、立て続けに2点を失い2−4で試合終了。PSVの勝ち。

 これで4チーム見たわけだが、戦力的にはPSVが頭一つ抜けている。本来の招待チームであるASローマとレバークーゼンがいればまだ見れたのたが仕方ないか。試合終了と同時にスタジアムを出てホテルに戻る。このスタジアムは駅から遠い。バスの乗り方を知らない私は現地人よりもハンデがある。大通りを2キロほど歩き、そこでやっとタクシーを拾った。駅に行くのも面倒くさいのでそのままホテルまで行って貰う。日本では考えられない贅沢なやり方だがスタジアムから釜山駅に向かう途中にホテルがあるのでそれほど高くはつかない。約20分ほど、走って出発したホテルに到着。7000ウォンほど。ぐったりと疲れた。

 まだ食事をとっていないが食欲が無い。。私はホテルのマスターに声をかけ、付近にマッサージ屋はないか聞いてみた。マスターのオヤジはニヤリと笑い、「ミトリマチなら一杯ある」と応えた。緑町とは日本統治時代に作られた風俗街で日本人向けの隠語である。「そうじゃない、普通のマッサージ屋に行きたい」と私は食い下がる。釜山は温泉街で、そこに行けばあると思うが、いかんせん遠い。私はこのホテルに呼んでもらえるか頼んだ。
「エッチなのとそうでないのとどちらがいい?」「そうでないの」オヤジは私に部屋で待ってろと言い、電話で手配をしてくれた。

 数十分ほど待った頃だろうか。マッサージ師は来た。年配の男を予想していたが、来たのは女性でどう見ても未成年である。厚めの化粧をしているが顔は幼い。彼女は私に服を全部脱ぐよう命じ、指圧をはじめてくれた。日本では指圧は寝巻なりガウンなりの上からするものであるが、韓国は全部脱ぐ。それは以前来たときもそうだったので特に気にもしていなかったが、そこから先はかなり困った。

 「キモチイイカ」「うん。」指圧は格別上手くも無いがヘタでもない。業務用の日本語は喋れるらしい。そのことが疑問を呼ぶ。「How Old Are You?」「ジュウロク・・・」「・・・・・・」・・かなり予想外の展開になってきた。彼女は言う。「モットサービススルカ?」そのサービスが何を意味するのかは分かる。私は拒否した。児童買春行為は国
際的に禁止されている。確か国境を越えて日本の法律が適用されるはずである。この街を訪れる他の日本人が何をしているか知ったことではないが、私はいやだ。

 その後、淡々と時間はすぎ、マッサージは終わった。私は規定の6万ウォンにチップを乗せ10万ウォンを支払った。特別なサービス、とやらの価格である。彼女は喜び、例を言って引き上げた。いつの間にか雨が降り出してきた。明日は蔚山に行く予定である。 

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