わかの観戦日記トップページに戻る
2009.9.14

3日その2: Sリーグ優勝

観戦記

初日
Sリーグを見に行こう!
頑張れ!金古聖司
2日目
怪しいマッサージ
3日目
ラーキン・スタジアム
Sリーグ優勝
4日目
Sリーグ最終日
5、6日目
さようならシンガポール

前回からの続き

 ジョホールバルからのバスはシンガポール都心部であるクイーンズランドストリートに到着する。ここでバスを降り、試合会場である、ジャランバサールスタジアムに歩いて向かう。距離にして約2キロ。少し遠いが道は直線なので難しくはない。シンガポールに来て助かっているのは気温が低いこと。気温が低ければ徒歩であることが可能になる。タイやインドネシアに行った時は蒸し風呂のような暑さで、1キロも歩けば脱水症状を起していたのだが、今回はそのようなことはない。治安がよいのにも助かっている。

ジャラン・ベサールスタジアムはドイツワールドカップのアジア予選でジーコ率いる日本代表がシンガポール代表を相手に戦ったスタジアムである。当時の試合はグダグダな日本がシンガポールに苦しめられて、藤田の一発でなんとか勝ったのだが、このスタジアムに入ると、テレビであの試合を見ていた当時のことを思い出した。ただ、当時は天然芝であったが、現在は人工芝に替えられている。今の人工芝は性能がよいので、こちらのほうが合理的だけど、人工芝のグラウンドというのは何かこう、味気ないモノがある。


 入場料金は無料だった。もっともメインスタンドのみの解放で、バックスタンドには各チームのエンブレム旗が大きくならんでいる。メインスタンド前段もチームの横断幕がならんでいる。6000人収容でその3/2が旗で隠されているので、席が全部埋まったとしても入場客数は2000人程度だろう。それでも両サイドには両チームの応援団がしっかりと腰を据えて試合開始を待っている。サッカーではサポーターと呼ぶが、タンバリンやチアガールを使った応援はまさに応援団としか言いようがなく、アメフトのような雰囲気が出ている。もっともこれはこれで悪くはない。


 今日の対戦カードはセンカン対シンガポール・アームドフォーシス(以下S・A・F)。。Sリーグはシンガポールが圧倒的な強さを発揮し、今日の試合で勝てば優勝が決定する。そのためS・A・Fの応援団は段ボールで作ったカップを沢山用意して優勝決定にそなえている。とはいうもののスタンドには優勝をかけた緊張の一戦という空気は全くなく、身内のお祭りと言った感じである。もっともチームは2連敗中なので、この空気のズレが微妙といえば微妙である。


 S・A・Fには深澤と新井の二人の日本人がいる。二人とも元アルビレックスの選手で、深澤は一昨年、バンコクでフロンターレとも対戦した。華僑系シンガポール人などは日本人と見分けがつかないと思っていたが、練習風景を見ていると二人はすぐに判別がつく。そういうものかもしれない。


 トイレにいったり缶コーヒーを飲んだりボケボケしながら席に戻るといつの間にか試合が始まっていた。19時45分開始とSリーグ公式サイトWEBていたが、19時30分が正しかったようである。この辺のアバウトさが東南アジアらしいと言えるかもしれない。


 試合は結構迫力があった。少なくとも昨日・一昨日よりはずっとよかった。ただ、フォワードの決定力不足というのか、S・A・Fは長身のフォワードにボールを当てようとしているのにそこでミスをしてしまう。センカンのカウンターはそれほど怖くはなく、新井や場合によっては深澤も戻って防ぐので安心してみていられる。選手の立場からすれば優勝のプレッシャーでガチガチだったのかもしれないが、余裕のように見えた。試合はカウンターからS・A・Fが1点をとり、S・A・Fが勝利した。S・A・Fの優勝が決定。S・A・Fサポーターは全員スタンディングで喜んでいた。

 
 ただ、中立地だからだろうか、それほど優勝という雰囲気はしていなかった。事情をしらなければ、随分浮かれたサポーターだな、という印象しかなかっただろう。昨日、一昨日とそうなんだが、なにかこう・・・・盛り上がりに欠ける。スタジアムD.Jなどはかなりのプロを呼んでいるのだが、やはり観客がいないとしんどい。私は外に出た。


 ジャラン・ベサール・スタジアムは日本でいえば品川に相当するような立地にあるので、人通りがかなり多い。その中に紛れててくてく歩いているうちにお腹が空いてきた。シンガポールに来てから食事は屋台ものばかりなので、少し豪華に食べたい。私は地下鉄に乗り、クラークキー駅で降りた。ここはシンガポール髄一のナイトスポット、リバーフロントエリアである。シンガポール川に沿ってお洒落な店がずらっと並んでいる。それ以上に人が多い。この人達の1%でもスタジアムに向かえばスタンドは満員になるのになあ・・・オンとオフというか、完全に別世界である。





多少のイライラ感と空腹感がダブルで襲ってきたのでがっつり食べようと思う。私は高級そうなステーキ屋に入った。サーロイン300グラムとパスタ、サラダ、水、ワイン、ビール。ライス、デザート。しめてS$130(約8500円)。お洒落エリアでワインとステーキ一式で1万円しないのだから安いのかもしれないが、東南アジアでの出費としては結構なものである。テラスでステーキを食べているとナイトクルーズの船が盛んに行き交う。適当に食べたり飲んだりしているうちに夜が更けてきた。明日もまた試合である。


つづく
SEO [PR] !uO z[y[WJ Cu