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2010年1月15日(金)

2日目:フィレンツェへ

観戦記

初日
ボンジョルノ!イタリア
ローマの夜
2日目
フィレンツェへ
フィレンツェ探訪
3日目
セリエBの世界
(前編)
セリエBの世界
(後編)
4日目
サンシーロへ
ロナウジーニョ!ロナウジーニョ!ロナウジーニョ!
5,6日目
チャオ!イタリア

(前回からの続き)


 寝たのは0時近かったが、午前5時には目が覚めてしまう。欧州上陸二日目の朝はいつも早い。もちろん時差の影響のためで、欧州標準時の午前5時は日本時間では午後1時に相当する。


 今日はフィレンツェに行く。本当はアンコナに行ってセリエBの試合を見たかったのだが、数年前ならともかく、現在ではさすがにその気力は無くなっている。せっかく観光大国イタリアに来たのだから、私だって少しは観光地巡りをしてみたい。


 フィレンツェに行く前に、あの有名なコロッセオに行ってみようと思う。ローマのド中心にあるのでアクセスは容易だ。私はテルミニ駅から地下鉄に乗り、コロッセオ駅で降りた。改札を抜けると目の前に巨大なコロッセオが現れる。




 さすがに世界屈指の大遺産だけあって観光客でごった返していた。古代ローマのコスプレをしたお兄さんが観光客と記念写真に収まっている。私も取って貰おうかとも考えたが、こういうところで記念写真を頼むとバカ高い請求額がなされるようなのでやめておく。中に入れるようなのでチケットカウンターに行く。入場料は12ユーロ(約1600円)・・・・・高ええええええ。そのほか案内ラジオなども借りると5ユーロから10ユーロ程度の料金がかかるみたいだ。それでも多くの観光客(ほとんどは日本・中国・韓国人)は列を並んで並ぶ。私もそのうちの一人であることに倦怠感を感じる。はあ。


 中は結構広かった。今風に言うと3層式5万人収容のスタジアム。ここで剣戦士対剣戦士、剣戦士対猛獣のショーをやっていたわけだ。そういう光景をワイン片手に楽しむ風景というのはゾッとしないけど、そういうことを世界中でやっていた時代があったわけだ。中を歩くと他の観光客から盛んにシャッターを押してくれと頼まれる。頼みやすそうな風体なのかしら。


 ローマのコロッセオは前述の通り、世界遺産の中でも一級の存在で、これを見にローマまで来る価値があるのかも知れないけれど、個人的にローマ市内をぶらぶら移動して感じるのは、古代ローマ時代の遺跡が何の説明もなく、なんの化粧や修復もせず、野ざらしでアチコチにポツン・ポツンとおかれている事だった。もちろん鉄索で覆って立ち入り出来ないようになっているが、知らなければ第二次大戦時の廃墟かと感じてしまうものが多い。


例えばこの廃墟↓





 この建物は私が泊ったホテルのすぐ目の前にあった。チェックアウトしてこの建物を見たとき、最初は20世紀初頭くらいの、蒸気機関車の機関庫かと思っていた。しかしよく見れば現代建築にしてはレンガがやけに細いのと、異様な風格があるので帰宅後、調べてみた。するとこの建物は「ミネルバ・メディカ」と呼ばれる4世紀初頭(西暦320年頃)の建築物で、東ローマ帝国最後の皇帝、リキニウスの別邸なのだそうだ。そういう、1700前の建築物が何の説明もなくポツンと放置されているあたりが、ローマの凄い所なのだろう。実際紀元前の建築物がウジャウジャとあるローマにしてみれば、4世紀の建築物など説明するに値せず、と思っているのかもしれない。ここだけでなく普通に市内を散歩しているだけであちこちに放置されたレンガ積みの建物を見つけた。ローマの地下鉄建設が全く進まない理由が実感できる。


 そういう、特に保存に向けた修復や化粧をしていない昔の建物を見ている方が私は好きだ。歴史建造物を見る楽しさって、昔を想像する楽しさだと思う。そういう意味ではコロッセオなんかよりもこういう放置される建築物の方が、見て楽しい。


 テルミニ駅に戻ってフィレンツェまでの切符を買う。日本もそうだけど、最近の鉄道は自動券売機化が進み、タッチパネルでパチパチ叩けば特急の指定席が予約できてしまう。メニューは多言語で、英語もあるので心配はない。私は難なくフィレンツェ行きを予約できた。10分後の出発で、既に列車は入線している。


 ローマ11時15発のES(EuroStar)ミラノ行きは12番線から発車する。車両はETR型と呼ばれる新幹線型の車両で赤と銀色のツートンカラーがなかなかカッコイイ。「Frecciarossa(フレッチェロッサ)」愛称がついている。フレッチェは「矢」、ロッサは「赤の」という意味で、直訳すれば「赤い矢」号となる。フィレンツェまで1時間30分の旅である。


 11時15分、定刻に出発。イタリア国鉄は遅れが酷いと聞いていたけれど、最近はそうでもないようだ。私が昔読んだ本ではイタリア国鉄は15分以内の遅れは定時とみなし、その意味での定時運転率は72%とされていたのでどんないい加減な国なんだろうと思っていたのだが、最近はちゃんとしているらしい。もっともちゃんとしていなければ新幹線型の車両など運行できないし、私が読んだのは1970年代に阿川弘之が書いた「南蛮阿房列車」という30年以上前の本なので、今とは状況が違って当然かもしれない。


 列車は新線を猛スピードで走る。最高速度は300キロなので、日本の新幹線と同じである。列車好きには一興だけれど、あまりにも速すぎて風情に欠ける。これも日本の新幹線と同じだ。風情がない乗り物だけれど、座席は2+2の4列だし、座席の構造も日本のものよりも座り心地がよい。背骨の湾曲に沿って背もたれが当たる。デザイン先進国のイタリアだけのことはある。


 12時50分、ユーロスターは定刻にフィレンツェ・サンタ・マリア・ノヴェッラ駅に到着した。


(続く)
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