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2010年1月15日(金)

2日目:フィレンツェ探訪

観戦記

初日
ボンジョルノ!イタリア
ローマの夜
2日目
フィレンツェへ
フィレンツェ探訪
3日目
セリエBの世界
(前編)
セリエBの世界
(後編)
4日目
サンシーロへ
ロナウジーニョ!ロナウジーニョ!ロナウジーニョ!
5,6日目
チャオ!イタリア

前回からの続き


 最初にホテルにチェックインする。今日のホテルは駅前の4つ星。インターネットの影響は凄まじく、こういうグレードのホテルが一泊5500円で予約できてしまう。飛び込みで行けば100ユーロ(1万3千円)である。ここで3泊する。本当はサッカーの観戦地に併せて試合地ごとに宿泊場所を決めれば効果的なのだが、何せスリとカッパらいが名物の国だけに荷物と貴重品は置いて出かけたかった。ここで帰国日まで居座る。


 チェックインして鍵を受け取り、部屋に入る。・・・・・・まあなんだ、日本のビジネスホテルと同じようなもんだ。しかしヨーロッパで5500円(約40ユーロ)にしては上等上等。ベッドはフカフカだしよく寝られそうだ。





 値段にしてはまあいいんじゃないか・・・という妥協を良い方に吹き飛ばしてくれたのはシャワールームを見てからだった。




風呂があるぞ♪♪♪




 事情を知らない人のために説明しよう。ヨーロッパのホテルにおいてバスというのは基本は無い。シャワーだけ。それも安ホテルはトイレとシャワーが共同。少なくとも一泊5500円の部屋に風呂付きの部屋を望むのは不可能と言って良い。シティホテルでも風呂が無いことがあって、どうしてもに入りたいならば事前にリクエストする必要がある。(ちなみに料金は大抵、風呂付きも風呂無しも同じ)それがちゃんとある♪。それも日本のビジネスホテルのように胎児みたいにうずくまって入る風呂ではなくて、セレブのように足を伸ばして入ることが出来るデカイ風呂である。しかもシャンプーだけでなくバスジェルもある。ワーイワーイ♪。私は小躍りして風呂場を走り回った。バカじゃないかと思うかもしれないが、ヨーロッパを旅行するというのは日本より生活レベルを下げないと、とても行けるような所ではないのである。


 風呂に入りたい気持ちを抑えて観光に出る。まだ午後1時30分。ここは世界遺産の町フィレンツェだ。あちこち歩き回ってみようと思う。まず、駅前広場からタクシーに乗り、運転手に「スタディオ・アルテミオ・フランキ」と告げる。世界遺産とは何の関係もないが、セリエAの強豪、フィオレンティーナの本拠地を是非見たかった。女性ドライバーは愛想良くうなずき走り出した。


 スタジアムは駅から線路を挟んで反対側にある。距離はたいしたことはないのだが跨線橋を渡るためかなり大回りをしなければならない。タクシーのメーターは初乗りは3ユーロだが、数秒ごとに10セントずつ上がっていく恐ろしい仕様で、スタジアムに着くまでに幾ら取られるか怖かったが10ユーロを指したあたりで照明灯が見え、目的地に着いた。スタジアムの勝手口は開放されていて、中がよく見える。扉をくぐるとマネジャーらしき人がぽつんと立っていたので挨拶をして中を見せてもらえないか頼んでみると、心よく招き入れてくれた。

「日本から来たの?」

「はい。」

「スタジアムを見に?」

「そうです。えーっと・・・・・・ナカタのファンなんです。彼がプレーをしたスタジアムを見たくて。ペルージャとかボローニャとか」

「オオ!!!」

口から出任せももいいところであるが、あながち嘘でもない。

「彼は偉大なプレーヤーだ。XX★○◆▲~~」(以降、何故かイタリア語が延々)

「フィオレンティーナはいいチームですよね。CLも勝ち残っているし」

「フィオレンティーナで知っている選手はいる?」

「えーーっと・・・・・」

「HAHAHAHA」

「昔で言えば、バティストゥータ、バッジオ、ルイ・コスタ・・・」

「HUMHUM・・・・」

「プランデッリ!!」

「彼は選手じゃなくて監督だよ。今でも」



「え?」



知らなかった。まだフィオの監督をしていたのか。凄いな。中田と仲が悪かったけれど、チームを率いる目はあるんだな。


 彼の許しを得て中を見る。サッカー専用とは言うものの、元々は陸上競技場なのでゴール裏は湾曲している。あまり見やすそうではないけれど、セリエA強豪としての雰囲気はある。






 お礼を言って外に出る。お腹が空いた。もう2時30分だがまだお昼ご飯を食べていない。私は一件のリストランテを見つけて中に入った。店内にはフィオレンティーナの写真が沢山飾ってある。



 店のオヤジが言うには「ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナしか出せない」というので。それにする。日本風に言うと「フィオレンティーナ風ビフテキ」ということになるが、問題は量でミニマムで550gである。希望すれば1kgも可能だそうだが、私はステーキなど200gも食べればお腹が一杯になるので不安になる。厨房はシェフが4人もいて結構本格的。ジュージューと20分も焼いてきて、やっと出てきた。



 あまりの量に一瞬血の気が引いたが、空腹感が大きいので食べる。バクバク食べる。脇目もふらずに食べる。途中ビールも頼み、1時間くらいかけて完食。最初は美味しかったが最後は肉の味しかしなかった。料金は22ユーロ。(約2700円)。クレジットカード不可。現金のみ。

 外に出るとだいぶ日が落ちてきた。急いで観光をする。フィレンツェの町は観光地にしては見所は駅周辺にまとまっていて、歩いていける。世界遺産の中に町があるというだけのことはあり、あちこち見ているだけで楽しい。サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂を見て、塔に登り、礼拝堂を見て、ポンテ・ベッキオ橋からアルノ川を見る。ちょうど日が落ちてきた。急に肌寒くなる。夕食を取りたいところだが、午後3時にステーキ500gを食べたのでお腹が一杯。博物館巡りをしているうちに夜になってきたのでホテルに戻る。ホテルの中でトスカーナワインを1本あける。グビグビ飲んでいると眠くなってきた。

明日はいよいよサッカー観戦である。


(続く)


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